日本導入確定の新型GX、オフの走りもレクサスらしい洗練度。発売は24年夏以降か
掲載 carview! 文:塩見 智/写真:トヨタ自動車 14
掲載 carview! 文:塩見 智/写真:トヨタ自動車 14
今夏、アメリカ・テキサス州オースティンでその姿が明らかになった直後から、SNS上で絶賛が飛び交った新型レクサス「GX」。これまでのレクサスの各モデルとはどこか異なるテイストだが、スピンドルボディによってひと目でレクサスとわかる新型。
そしてこのほど富士スピードウェイを拠点に開催された「レクサスショーケース」で、レクサスインターナショナルの渡辺剛プレジデントが新型GXを来年中に日本国内に導入すると明言した。日本人にとって初めての“自分ごとのGX”。多くの日本人が導入を待ちわびている。
>>【ランクル250の高級版キター!】レクサス「GX」日本導入が公式にアナウンスされる!
>>GXってどんな車? 最新情報はこちら
>>GXの気になる点は? みんなの質問はこちら
GXはレクサスのフラッグシップSUVである「LX」と同じくラダーフレームの「GA-F」によって成り立っている。従来のGXは「ランドクルーザープラド」や「ハイラックス」と同じ車台を用いていたため、GXは今回のモデルチェンジで車格アップを果たした。
それに伴いサイズも拡大。全長4950mm、全幅1980mm、全高1865mmと、もはやLXと大差ない大きさとなった。ホイールベースは「ランドクルーザー300」やLXが堅持する2850mmとなっている。
>>LXってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>ランクル300ってどんな車? 価格やスペックはこちら
新型のパワートレーンはいずれも縦置きのガソリンエンジンで、3.5L V6ツインターボと2.4L直4ターボハイブリッドの2種類がある。前者はレクサス「LS」に搭載されているエンジンと基本的に共通で、後者はレクサス「RX」やトヨタ「クラウンクロスオーバーRS」などに搭載されているものを縦置きにして搭載する。
>>LSってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>RXってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>クラウンクロスオーバーってどんな車? 価格やスペックはこちら
モノコックではなく、ボディ・オン・フレーム、すなわちラダーフレームシャシーの上にボディを載せる方式を採用した車体は、フロントが独立懸架式、リアがリジッド式のサスペンションと組み合わせられる。
本格オフローダーは、例えばランドクルーザー300のように信頼性の面から長らく電動油圧式のパワステを採用し続けてきたが、GXは電動パワーステアリングを採用した。そのほうがADASとの相性がよく、正確で心地よいステアフィールを出しやすく、キックバックも抑え込みやすいからだ。信頼性の面でもレクサスの基準でOKのレベルに達したのだろう。
>>LXのユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
>>ランクル300のユーザーレビュー・専門家の評価はこちら
イベント当日、オフロード限定でごく短時間ながら、左ハンドルの海外市場向けのGX550のステアリングホイールを握ることを許された。
中央にサイズの大きなディスプレイが鎮座し、その下にタッチパネルとダイヤルスイッチがあり、そのさらに下にセンターコンソールがあり、ATシフトレバーや走行モードを切り替えるマルチテレインセレクトおよびクロールコントロールの操作系が配置される。レクサスとしてはエモいデザインや加飾は少なめで、機能的なインテリアとなっている。
ただしレザーシートの一部に色違いの人工皮革が用いられるなど、実用一辺倒という感じでもない。
>>発売が待ち遠しい! いつ出る? ランクル250&70最新情報まとめ
ドライバーは互い違いに土が盛られたモーグル区間へ進入する。右前輪が縮み、対角線にある左前輪と右後輪が伸びる。進んでいっても粘り強く四輪が接地し続け、どの車輪も空転しない。リアリジッドを堅持する理由のひとつがこれ。
四輪独立懸架式のオフローダーよりもホイールアーティキュレーション性能が高いため、ロードホールディング性能が高いのだ。最低地上高はまだ教えてもらえなかったが、現行型GX(ランドクルーザープラド)の220mmより上だというヒントをもらった。
モーグルをさらに進むと、ついに右後輪が接地を失い、空転しかけ、ほどなくその車輪にのみ軽くABSが作動し、トラクションが抜けるのを防ぐ。
その際、実用的なオフローダーだとABSの作動音が車内に伝わってきてあまり心地よくないのだが、GXの場合、ぼんやりしているとメーターパネル内のインジケーターがそれを知らせるまでABSの作動に気づかないくらい、(乗員に伝わる)作動音が小さい。
ぬかるみにハマった車輪が空転しかけてブレーキがかかった際にも静かにABSが作動した。開発陣が非日常的な悪路走行時の洗練度をも高めようとしているのがわかる。
>>レクサス新型GX発表。ハイブリッド搭載、ガチオフ系“オーバートレイル”追加で遂に日本上陸!?
>>「LX」より売れそう! 男前レクサス「GX」の価格や日本発売はどうなる?
試乗した新型GXはオーバートレイルという、18インチの専用オールテレーンタイヤ(トーヨーオープンカントリー)をはじめ、よりラギッドなルックスと装備をまとったグレードだった。ルックスだけでなく、オーバートレイルには「E-KDSS」(ランクル300に初採用された前後スタビライザーを電子制御し、走破性を高めるアイテム)がレクサスとして初めて備わる。
これによって、ゴツゴツとした岩場にさしかかった際、GXの四輪はまるで関節を外したかのように大きく伸び縮みし、凹凸をただ通過できるだけでなく、通過時の車体の揺れを大幅に減らし、乗員の不安や不快さを大幅に低減することができる。
そんな悪路へ足を踏み入れるつもりがないという人にもE-KDSSの恩恵はある。スタビライザーの効果を強めることもできるので、オンロードでの旋回時にはロールを減らすことができ、SUV特有の旋回時のグラリとした動きを減らすことができる。こちらは多くのユーザーが日常的に恩恵を被るはずだ。
新型GXは、LXと同じ車台を用い、サイズもさほど変わらないクルマとして販売されることになる。GXのモデルチェンジを受け、LXは今後、より性能や装備を充実させ、上級移行する可能性もあるが、この先両者はレンジローバーとレンジローバースポーツのように、ヒエラルキーが異なるというよりもキャラクターが異なるクルマ同士になっていくのではないか。
>>レンジローバーってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>レンジローバースポーツってどんな車? 価格やスペックはこちら
今後、一日も早くオンロードでその性能を解き放ち、LXとの、また他ブランドのライバルとの違いを確認してみたい。発売は来年のいつか。春に発売されるとされる「ランドクルーザー250」と被る時期に発売するとは考えにくい。夏以降と見るのが自然だろう。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
アルボン「ピット出口でリミッターを解除した時に振動を感じ、何かおかしいと気づいた」:ウイリアムズ F1第7戦決勝
新生ディフェンダーが体系見直し装備拡充の2025年モデルを導入。ディーゼルは出力向上で350PSに
[car audio newcomer]ダイハツ ミライース(ショップデモカー)by サウンドカーペンター 後編
なぜ「バッテリー上がり」は起こる? この“前兆”に思い当たったら要注意!
トヨタ シエンタの一部改良でコネクティビティや外部給電などより便利に
ジュリー・メレツのBMWアートカー、パリの「ポンピドゥー・センター」で世界初公開へ
ボッタス「狭いコースでの追い抜きは難しく、スタート順位がよくなかったのが響いた」:キック・ザウバー F1第7戦決勝
車の横につけるだけ! アウトドアで大活躍の車用シェルター『カーサイド シリーズ』
ガスリー「予選よりもクルマの競争力がないと感じた。どこに改善の余地があるか見直しが必要」:アルピーヌ F1第7戦決勝
ヒュルケンベルグ「ペースは十分ではなく、早めのピット戦略もレースを厳しいものにした」:ハース F1第7戦決勝
バレンティーノ・ロッシ、ミサノで2年連続優勝。WRT勢が週末2連勝を飾る/GTWCヨーロッパ第3戦
“かわす性能”をオフロードにも。アライ、新色『V-CROSS 4 BATTLE』を2024年6月下旬に発売
【悲報?】販売好調の人気SUV「ヴェゼル」が商品改良で“大穴グレード”を落とした大人の事情
「シエンタ」が商品改良。変更点は少ないが、ハイブリッド7月、ガソリン8月と納期が大きく改善
イタリア語で「12気筒」を意味する新型フェラーリは「デイトナ」似。SDGs時代もV12は不滅?
【円安効果はごく一部!】国産自動車メーカー好調の理由は日本お得意の“着実な積み重ね”にあった
【今わかること比較】走りと後席の快適性は新型「フリード」優勢。「シエンタ」に勝る点、劣る点
【VIPの隠密仕様】アルヴェル4人乗り「スペーシャスラウンジ」準備中。目立ちすぎLMより本命
【装備充実】ミドルサイズSUV「F-PACE」にジャガー90周年特別仕様車を追加 917万円から
スバル「レガシィ」生産終了。あなたが最も印象に残っているのはどのモデル?【写真でチェック】
三菱の軽EV「eKクロス EV」一部改良。グリーンやライラックのお洒落系カラーも登場。価格上昇は控えめ